母のご馳走は、ピザである。
新聞を片付けたテーブルの上に、宅配ピザのチラシを乗せている。

「ピザが食べたいの?」と聞くと、「作って」と言う。
今夜はピザにしようと約束する。

母の望みは、すぐ叶えるのが一番早く手が打てることを学んだ。
散歩、寝る、ご飯。
自分のタイミングより、母の時間で動いた方が、喧嘩をしなくて済むし、後の仕事がしっかりできる。

明日の編み物クラブのおやつに、ブラウニーを仕込んだ後、ピザ生地を捏ねると、手が重くなった。

夕方、母が何か食べたいと言うのを、もうすぐだからと、ピザを焼いた。

トマトソースはケチャップで代用。
スライスした玉葱とエノキをしこたま乗せた。
塩麹に漬けたササミと、チーズ。

母の主治医によると、タンパク質と脂質を多く取るべし。炭水化物、糖分は少なめ。
少なめの方は出来てないが、とにかくタンパク質と脂質を多めにしたら、いつでも食べたい母のお腹も落ち着くのではないか。
私が寂しい思いをさせてるのか、母はいつもお腹を空かせている。

さてピザ。

うちの天火オーブンは優秀だが、乗せるガス台に安全装置が働くので、いけない。
ここに越す時に、母の使い慣れたガス台にしたのだ。
勝手に火力が下がり、そもそも天火オーブンに反応がよくないので、強火で焼けない。

待って待って、ようやく焼けた。

魚焼きグリルでも焼いてみた。
こっちの方が早く焼ける。
ピザ生地だけを片側焼いてひっくり返し具をのせた。

宅配ピザのチラシを見ながら、二人で小さめのピザを3枚食べた。
母は、満足したらしい。
「またやって」と言う。

私は「仕事の時間が取られるからね」と答えていた。
かといって宅配ピザを頼むほどの甲斐性はない。
生地さて捏ねれば、あとは楽しいばかり。
また作るよ。
確か前回のピザは、ふた月前だった気がする。





ちくわ、こんにゃく、ゴボ天、ジャガイモ。
広告をちぎった裏紙のメモが、鏡台の上に転がっていた。

おでんの具を買った。
明日は朝からおでんを仕込もう。
お昼は簡単に済まし、編み物クラブが終わったら、すぐに食べられるよ。
ゆで卵も入れようね。




追記
お昼の簡単ご飯は、生わかめがあったので、茹でた素麺と炒めた。
油揚げと白葱のスライスも加え、目玉焼きを乗せ、最後にラー油をかけた。
調理に10分とかからず、思い付きの割に、おいしく出来た。

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