カステラブームである。
私でなく、友人が。

「突然だけど、カステラを焼いたから、届けてもいい?」とメールが入っており、編み物クラブ中だったので見損ねていた。
気付いた頃返信すると、随分経っていたのにいそいそと訪ねてくれた。

私が二度続けた作ったカステラの、この日記を読んで、
かれこれ2007年から作りたいと温め続けたカステラレシピに、いよいよ挑戦出来たと言う。
少しハードルが高く感じられ、腰が重かったそう。

「ほりさんのおかげ」と言う。
満面の笑みで。
覚えのない感謝に戸惑うが、カステラの失敗もした甲斐があったというものか。

まずカステラの型は、新聞紙を10枚重ねて作るそう。
よく見る新聞は9枚36ページで、1枚他から足すとバラつくので、10枚組みの新聞をコンビニで探したとまで言う。

まず10枚重ねた新聞紙を50センチ四方に切る。
説明を聞くより手を動かした方が早いと、うちの古新聞を取り出した。
重ねた紙を切るのは、カッターナイフで力より何度も歯を通し切る。
私が二十歳の頃、勤めた会社で習ったままに新聞紙を切った。
友人より手際良く、箱は出来上がったそうだ。
えらく褒められ再度反応できずにいると、友人は拍手までしている。

この型にわら半紙とクッキングシートを重ね、生地を流し入れるそうだ。

その夜、友人が帰ってからメールが届く。
ハサミよりカッターで新聞紙を切ると、自分の中で一番のカステラ箱が出来上がったとのこと。箱の写真が添付されている。
でもまだ納得はしていていない、と続く。

友人のカステラは、甜菜糖の柔らかな甘みで、この上なくしっとりとしていた。



カステラ箱。



続く。

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