何か一冊をと、ぐるぐる回った古本市で、やっとたどり着いたのは、
「かぜは どこへいくの」
(シャーロット・ゾロトウ さく ハワード・ノッツ え まつおかきょうこ やく)




「どうして、ひるは、おしまいになってしまうの?」と男の子がお母さんに聞くと、「よるがはじめられるようによ」とお母さんが答えます。
「だけど、ひるがおしまいになったら、おひさまはどこへいっちゃうの?」と、おとこのこはききました。
「ひるはおしまいにならないわ。
べつのところで またはじまるの。 そしてお日さまはそこをてらすのよ。
おしまいになってしまうものは、なんにもないの。べつのばしょで、べつのかたちで、はじまるだけのことなの」

風はやんだら遠く行って、どこかでまた木を揺らします。
波は海岸にぶつかり砕けたら、海に吸い込まれて、新しい波になります。
秋の落ち葉は、土に還り栄養となり、次の季節の葉や花となり、
夜になり、月が出て、朝になると月はまた別の夜を照らします。

終わることなく、ぐるぐると自然の営みは続いていく。おしまいになっちゃうものは何もないと、男の子は知るのです。


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