引っ越して冷蔵庫が大きくなり、食材を買い置きできるようになった。

かねてより作りたかったチーズケーキを作ってみた。



1度目。
レモン汁がなくてリンゴ酢で代用。
クリームチーズとサワークリームレシピ。
標高は高く、思ったより良い出来で、気を良くする。



2度目
レシピによくあるサワークリーム派と、生クリーム派。
生クリームに挑戦してみる。
クリームチーズを滑らかにミキサーし、生クリームを合わせ混ぜ続けると、ボールの中が盛り盛りしてきた。
こんなに増えちゃって大丈夫か?

型いっぱい流し入れ、生クリームが膨らんだのだから、これ以上膨らむことはないだろうとタカを括った。
予熱した天火オーブンに入れて、レモン汁の入れ忘れに気付く。
膨らんだ生クリームに気を取られたのだ。

目の前にレモン汁の瓶は用意したものの、大匙1杯だからと小皿で計量しなかったのも敗因だろう。

ケーキ生地は、オーブンの中でぐんぐん膨らみ、型から流れ出てしまった。



クラブの皆さんには、謝りながら食べて頂いた。
お世辞にも「これがおいしい」なんて言ってくださる方も。

3度目
かぼちゃの安売りを手にする。
最高に甘そうなところを、蒸してペーストにし、100gずつパックして冷凍しておいた。冷凍だって!

前は冷凍庫はなかったから、周りの方々を随分安心させたかもしれない。
これで私が、保存食を確保するだろうと。
(今だから言えるが、前は夏に一度はお腹を壊していた。極小の冷蔵だけの冷蔵庫だったので、青菜を入れたらいっぱいで、温度は下がらない。気にしてなかったけど)

お客さんが続くし、かぼちゃのチーズケーキ作ってみた。
かぼちゃの方は、サワークリームレシピは見当たらないので、生クリームにした。
15cmの丸型表記だが、どう考えてもと、22cmの丸型の用意をした。
(母が私が子供の頃に使っていたもの。家族が多かったし、これでお芋のようなクリスマスケーキを焼いてくれた)
案の定、盛り盛りになり、22cmの型で正解だった。




お客さんが続くのは連日ではないので保存方法について調べたら、一切れずつラップに包んで冷凍が効くとのこと。
おかげさまで、後のお客さんが凌げた。

4度目

底のクッキー生地が好きなので、厚目にしたら、し過ぎたようで口が切れそうなチーズケーキを作った。
サワークリームバージョン。
シンプルなチーズケーキにおいては、自分はサワークリーム派と確信する。
危険を自覚できたのは、持参した先で一緒に食べたからだ。
「切れる」と先方は、さすがに言われなかったけれど。

ピスケットを代用する気にならないのは、作れるものを買う気にならないからだ。

おやつを作るのは、贈り物するにしたって、買えば千円札が何枚も飛んでく。
自分で作ったのなら、材料だけはそれなりに、あとは愛嬌で済まされると思っている。

クラブのおやつを作るのも、大人の皆さんに、かっぱえびせんやフルーチェは出せないでしょう。

編み物とおやつ作りの段取りを一日のうちに考える。
天火オーブンも使いたい。

前回、蜂蜜がなかったので、省いたカステラだった。
風邪も治りかけの頃、やっと蜂蜜を手にして、風邪に使わずカステラに使った。

水飴や蜂蜜を入れるとしっとりとするんだ。
蜂蜜大さじ一杯を豆乳とともに湯煎で柔らかく用意した。

今度は淡々と、ペーパーの準備をした。
大きめの型にペーパーを敷くのは、小さいのより難しい。
継ぎ足さなくちゃならないし、
プロ仕様の大きなのじゃなく、巻かれてるペーパーなのだ。
素人には超えられないいくつかのハードルがある。

後の分量は、前回同様。
しかし今回は蜂蜜入りなので、焼く温度を低めに設定してみた。

全卵で泡立てた生地は、型の7分めまできていた。

低すぎた。温度。火が小さすぎた。
うちのガス台に置く天火オーブンは、予熱はおろか下がる一方、
随分経った途中から温度を少し上げ、2倍の時間で焼いた。
膨らんでいた生地は、球場になった。
焼き上がり、2日置いてみた。
味見。
外野席は香ばしく、内野席からアリーナはしっとり。

明後日の編み物クラブは、カステラ日和のはずだ。
ふんわりならば。

こうして1mmも進ませても積ませてももらえぬ日があることも、四十になって知るのだ。
うまくいった試しなどない3度目へと突入しよう。

さて、クラブでお出しした。
切り分けられた形状に、
「なんですか?これ」「おもしろい味」のとのこと。
「カステラです」と私が言うと、
「ああ〜〜」と、下がり気味の声が返ってきた。
カステラとは、似ても似つかなかったのでだろう。
膨らんで萎んで、しっとりしてて柔らかい。
おばあちゃんの胸のよう。
HOLY'S編み物クラブより




2018年1月20日土曜日、午前11時より、
大芝公園にて、
第3回 みせあいっこの会、やります。
編んで作った物を身に付けて集合します。
見たい方、どなたでも立ち寄りください。

みせあいっこの会の後、場所を変え、いつもの仕事部屋で、新年会です。
参加費2000円 12時〜お昼ご飯

もちろん、みせあいっこだけの参加もオッケーです。


みせあいっこの会、3回目となります。
クラブの方でも、1回目から参加の方も、今回初めての方もいらっしゃいます。
水曜のクラブの方は日曜の方に会ったことありませんし、土曜の方も然り。
編み物クラブの中での「初めまして」にワクワクします。

毎年しないのは、「今年は新しく出来たものが、見せられるものがない」ってこともあるからです。

2010年より始まりました編み物クラブ。
みせあいっこ3回めが、多いのか少ないのか。
淡々と作ることが、いつもは大事だと思っています。
今はまだ小物ばかり編んでるけど、いつかはセーターに挑戦したい、そんな方へ、憧れを実現するイメージトレーニングになりますね。

みせあいっこでは、帽子でもセーターでも、出来はどうであれ、堂々と自慢気に着て来て頂きたい。
「ここ、大変だったの」
「何度も編み変えたんだ」
と、やってる同士だからこそ通じる話で、慰め合いの会ってのが最終的な景色じゃないかと思います。(笑)

白い米から時間をかけて、
静かに炊いたお粥に、
別の鍋でさっと煮た野菜を入れたら、
きれいなお粥が出来ました。


1月7日、今年の編み物クラブの幕開けでした。
ちょうどその日は、この地区のとんどの日で、
こんな近所で、大きなとんどが見られるとは、
前以て連絡できるメンバーには、早めに来られるならとお知らせし、一緒に見ることにしました。
ご一緒できずに、ドアの前でお待たせしてしまった方には、申し訳ない。
正直この時だけは、クラブよりとんどが大事と思いました。
時間通りに始めるよりも。
幸先も願わなくては。
クラブのみなさんには、いつも元気でいて頂きたい。

数人の6年生が最寄りの神社から運んだ「御神火」から点火し、立派などんどがどんどん大きな火となりました。

10m以上離れていても、顔はぼぅと熱くなり、踵まで温まる炎でした。
乾いた竹が、バリバリと音を立てて燃えました。
こんなに大きな火を見るのは、いつぶりだろう。
ただ黙って火の行方だけを、見つめ続ける時間は。

とんどで始まった今年の編み物クラブ。
破竹の勢いとはいかなくとも、
その日、昼夜と食べたお粥のような編み物クラブにしたいと思いました。

いろいろ試したけど、何ひとつうまくいかないし、できない。
カステラを焼いてみた。

途中で何度もやめようと、ベーキングペーパーを敷くのだって、手間取っちゃって、えらく時間がかかってさ。

カステラできた。
2日置くと、おいしくなるそうな。
年明け編み物クラブのオヤツかなぁ。

現状維持って、今より少しずつ上がっていかないと、現状維持にはならないと、ラジオで大吉先生が言ってました。
今の私は、そんなことは程遠く、さらに風邪まで引いたので、畳の目を数えるように、(これは男女の別れの常套句だったか)
1mmごと、小さいのを積み重ねるしかない。
カステラを焼くのは、それに持ってこいの仕事でした。
失敗してもそう罪は重くなく、少しやる気を出せばたぶんうまくいくと、予想できるほどの。
ほぼ、ハンドミキサーの手柄。

大風邪を引き、年末年始の活動は強制終了となった。

『この海に』再読。




『アラン島』の著者J・M・シング作、劇作家としても活躍した彼の戯曲。
原邦題『海へ騎りゆく人々』

シングの『アラン島』は、紀行文で、アイルランド本島から訪れたシングから見る、独特の風習や神話から成り立つ島の生活が、軽やかに語られている。
その世界に浸り、いつまで読み終わりたくなかった。
自分もゲール語をシュルシュルと話してみたくなり、辞書はないかと探したものだ。


『この海に』

一人の老婆とその二人の姉妹は、かつては6人の息子と夫、義父が漁師として共に暮らしていた。
夫、義父、息子が次々と荒波に飲まれ、残った若い二人の息子も、一人を葬るまでもなく、最後の末息子まで旅立っていく。

厳しい海での仕事故、死体が上がれば幸運で、
引き上げられた靴下や、シャツの布端で、自分の兄弟と確認し、その事実をいつ母親に告げるのか、
兄のために編んだ靴下で「作り目は60で、4落としたからね」
姉妹のやり取りに、胸が掴まれる。

数日間は帰って来れぬ船に乗り出す末息子に、老婆が食事のパンを渡そうと、
そして渡せなかったその矢先、彼も呆気なく逝ってしまうのだ。

海が生きる糧の全てで、生き抜く事すら厳しいこの島で、全ての男手を失い、二人の娘と生き続ける老婆。
果てのない悲しみに、神さまの容赦などない。


訳者の高橋順子氏は、この戯曲を記しながら、東北大震災で出身の地、千葉は九十九里で、津波に奪われた沢山の友人家族へ思いを馳せる。

余震が続く土地で、「九十になる母も恐怖を飼い慣らしていこうとしている。」
銚子沖は豊かな漁場であり、潮風は荒いが、「海に面した土地は夏涼しく、冬は暖かい。」

私に何がわかるだろう。
表裏一体の、恵みを与え続けられる海に飲み込まれる命のことを。
広島には、土砂災害があった。
友人には、亡くなった知人や隣人がいる。
それでも私に、実感はないに等しい。

靴下の編み目を落とし、(多分裏編みのことだと思う)自分が編んだ確信はわかる。

人の命の重さなんて、自分の半径50cmでしかわからないと思う。

わからなさを自覚しなきゃ。
私がわからない事について、頼りなく掴んだ小さな確信を追って、思いを馳せる。

隣のおばあちゃんがくださった、おばあちゃんが育てた薔薇。
庭仕事初心者の私に、うちの畑に芽吹いた
「これがパンジーの芽ね、これは雑草」
と教えてくださり、
「温かくなったら一緒に取ろうね」
と約束しました。





18才の頃、勤めた会社の社長がわずかな入院の後、12月の初めに急死された。
社内の大掃除を終える頃、私は花を買ってくるようお使いに出された。
社長が正月休みの間、寂しくないように。
水仙を選んだ。

年が明け、出社しドアを開けた瞬間、
甘い香りがひんやりとした事務所いっぱい立ち込めていた。
花瓶いっぱいに活けた水仙が。

手袋の修理が届きました。
中指の横を傘で挟んでしまったそう。




このくらいの糸切れなら、すぐにお直しできます。



少し白めの毛糸のところが、新しく編み目を入れたところです。
仕上げ洗いをしたら、すっかり新しい毛糸は馴染んでしまうのですが、毎日使う季節です。
仕上げ洗いは春先に任せ、引き続き使って頂きます。


この手袋、もういつお作りしたのか思い出せなません。
もう5〜6年は使って頂いてることでしょう。

自転車通勤のレザー仕様です。
毛糸のままだと、手の平は傷みやすいので。
彼女の手の輪郭をなぞって、厚みを図り、
色を選んで頂き、お作りしました。
ラズベリー色が、彼女のラッキーカラーだと聞いた覚えがあります。

すっかり彼女の手の形になっています。



久しぶりの友達に会えたような、小さなやりとりがうれしいです。

Button Glove+ Suede
col.Sholmit/White+Raspberry
Shetland from Jamieson’s
11月某日

用事があり電車へ遠出。
珈琲豆焙煎の店で、オートミールクッキーキャロブ入りを自分のお土産にした。
こんなクッキーを作れるようになりたいと思ったのだ。
オートミールクッキーは、いつだって作ってみたかった。
うちの天火オーブンには、天板が一枚ずつしか入れられないから、編み物クラブのおやつにするには、効率が悪く、時間ばかりかかるから、作りそびれていのだ。

母へのお土産は、銘菓文部大臣賞最中。


12月某日

カーディガンのオーダー頂いてる小鳥ちゃんを、デザイン打ち合わせのため急遽お招きする。
タイミングあったので。
買い物途中、コーヒーが飲める食料品屋で、オートミールクッキーを小鳥ちゃんとのお茶受けに買う。
いつかおいしいオートミールクッキーが作りたいのだ。

打ち合わせが終わり、ちょっとそこまで小鳥ちゃんを見送り、帰って来ると私の皿に乗っていたはずのオートミールクッキーも、残り一枚ビニル袋に入ってるはずのオートミールクッキーも、全部消えていた。

ない、私のオートミールクッキー。
夕飯前、お腹を空かせた母が全部食べちゃった。
2枚で250円もしたんだぞ。
母さん、4枚中3枚も食べたんだぞ。
「また買いんさい。お金あげるけえ」
自分のためにだけなんか買えるもんか。
お皿に残ってたから、いらないんだって思ったんだって。
母さんには、最初にあげたのに。
私が打ち合わせしながら、食べられる訳ないじゃないか。集中してんだぞ。
オートミールクッキーを楽しみに帰って来たんじゃないか。
こんな時、ジェームス・ブラウンになるんだな。
JBもさぞかし悔しかったんだろうなぁ。

夕飯を終え、気分を変えようと来客用のケーキを焼くもまた思い出すあの口にできなかったサクサクを。


12月某日

オートミールを買った。
オートミールクッキーは自分で作ろう。
私の理想のオートミールクッキーを。
オートミールクッキーと、編み物だけの人になる。


12月某日

1度目。
ちょうどその日、友達がうちに寄ってくれたので、珈琲も淹れて一緒に味見。
明日の編み物クラブにも。

12月某日



2度目。
クッキー生地は、焼くと平らになるので、今度はドロップしてもペタペタ押さえずに焼いてみた。
平らになってるけど、厚みはあるなぁ。
明日の編み物クラブ用と、その翌日、何年かぶりに会う年上の友達のうちにお呼ばれする。
これだけ、たんまり持って行こう。
母にももちろん。



12月某日

クッキーは、中が少し生っぽかった。
カントリーマアム風と聞こえはいいが、オートミールクッキーは、バリっとしてなくちゃ。
友達のうちでは、レンジにかけてパリッとさせた。
やはり生地は押さえなくちゃだ。
厚みがあるまんまだとな。


12月某日

オートミールクッキーのことを考える。
バター、茶色の砂糖、卵、小麦粉、ベーキングパウダー、オートミール、チョコチップ。
これだけで充分なオートミールクッキーになるけど、自分は生姜の効いたクッキーが好きなんだった。
次のオートミールクッキーは、生姜を入れよう。
パウダーなら楽チン。
生なら、蜂蜜で少し煮詰めなくちゃな。

フルーツケーキを焼きました。



明後日の編み物クラブで、お出しします。
今年最後のクラブです。

先日の水曜の部は、膨らんだ上のところに生焼けを残してしまいました。
生地の分量が型に対して多かったようです。
計算はしたのですが、ドライフルーツが少し多かったかなぁ。
型より量が少なめがちょうど良いと、学習しました。
いや、火が強かったのかもしれない。
水曜のみなさんには申し訳ない。

大概のことは、1度目にうまくいくと、2度目で失敗し、最初でダメなら次でうまくいくのですけど、3度目はないも同然。
続けてうまくいった試しなど。


フルーツケーキだけは、それでも毎年焼いてるかと思うけど、
ちゃんと焼けたことありましたかね。

編み物クラブ共々、今年もお付き合いありがとうございます。



来年は無理でもいつかは自家製でと、柚子と金柑の苗木を植えました。
シトロンじゃないけどピールが作れます。
あと、胡桃かピーカンナッツを植えたいのですが、大きな木になっても困るしと、迷っています。
ただの夢見がちな初心者です。


カポーティは、子供の頃、スックという年の離れた従姉妹と、
毎年30個ものフルーツケーキを焼き、遠く離れた友人や、自分たちがお気に入りの相手に送りました。



「フルーツケーキの季節が来たよ!」

その中で、「泡立て器がぐるぐる回転し、スプーンがバターと砂糖を入れたボウルをかきまわし、ヴァニラが甘い香りを漂わせ・・・」という下りがあります。
友達のうちに回転式の手動ミキサーがあって、二人が使ったのは、きっとこんなミキサーだと貸してもらい、ケーキを焼こうとした時、心からウキウキしました。
やってみるとギアチェンジがあるわけでなく、2倍力の歯車は、電動に慣れてしまった怠け者には、到底気の遠くなる仕事でした。

あの二人はどこまでバターをフワフワにしたのだろう。
若い頃、長患いしたであろうスックの右腕だけは、たくましかったに違いないと思うのです。



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